症例Report
『骨肉腫 後肢断脚術』
:2023. 1. 20
:菅野
後肢断脚術
日本猫、13歳、オス
稟告
左後肢の跛行。
レントゲン検査所見
左腸骨骨吸収像および骨膜反応、周囲軟部組織にこぶし大の腫瘤を認めた。
細胞診検査所見
非上皮性悪性腫瘍の疑い。
CT検査所見
左腸骨骨吸収像、その周囲に腫瘤の固着が認められた。また、左仙椎まで浸潤像が認められた。肺転移所見は認められなかった。
手術所見
左側の仙腸関節、恥骨、坐骨を切断し、左腸骨を含め左後肢断脚および腫瘤摘出。
術後レントゲン検査
病理検査所見
骨肉腫と診断。
骨肉腫
骨肉腫は猫の骨腫瘍の中で最も多い。老猫で多く、四肢、体軸骨格および骨外性(肩甲骨間など)に発生する。痛みを伴うことが多く、外科手術が可能な状況では外科手術(断脚術あるいは各部位の拡大切除)を実施する。転移する可能性があるため、補助化学療法が必要となる場合もある。