症例Report
『頸部椎間板ヘルニア』
:2014. 7. 10
:平塚
症例
頸部椎間板ヘルニア <ミニチュアダックスフント 13歳 オス>
主訴
食欲・元気消失、歩様の異常、頸部の疼痛
レントゲン検査
胸部、腹部及び頸部のレントゲン検査では特に異常所見は認められなかった。
MRI検査
頸部MRI検査にてC(頸椎)4-5椎間で腹側(左寄り)から中程度の、C3-4椎間及びC5-6椎間の腹側から軽度の脊髄圧迫所見を認めた。なお、頭部検査では、脳実質内に腫瘍・炎症等の器質的変化を疑う所見は認められなかった。以上のことから、C4-5間の頸部椎間板ヘルニアと診断。
[MRI 頸部矢状断面 T2強調画像]
C4-5椎間で腹側から中程度の、C3-4椎間及びC5-6椎間の腹側から軽度の脊髄圧迫所見が認められる。
治療
頸部椎間板ヘルニアは頸椎の椎間板が脊柱管に突出し、脊髄を圧迫する病態である。圧迫が進行するに従って疼痛や四肢の麻痺などの症状を示す。内科的な治療では物理的な椎間板の突出は抑えられないため、頸部腹側減圧術(ventral slot法)による椎間板物質の除去を実施。
その後
手術後頸部の疼痛は消失し、歩様の異常も改善が認められた。食欲も改善し、現在は再発も無く元気に過ごしている。