症例Report
『猫の膿胸』
:2016. 9. 11
:minami
症例
膿胸 雑種猫 オス 年齢不明
稟告
呼吸速拍 食欲低下 発熱
レントゲン検査
レントゲン検査では胸水が認められた。この胸水の性状を調べたところ、菌を伴う化膿性浸出液であったことから膿胸と診断した。
胸腔ドレーン
外飼いの猫であったが人にもわりと慣れており、飼い主様と相談の上、入院下で胸腔内にチューブを入れ(胸腔ドレーン)毎日洗浄を繰り返し、同時に抗生物質の注射を行った。
数日のうちに食欲も回復し、胸腔内より出てくる膿や浸出液の量は減少していったため、1週間後に退院し抗生物質の経口投与に切り替えました。
しかし、再度発熱し、胸水の貯留を認めたため、胸水の培養感受性検査を実施し抗生物質を変更した。
現在
元気食欲ともに改善し、胸水貯留も認められなくなった。膿胸となった原因は明らかになっている訳ではないため、今後も十分な経過観察が必要であると思われる。