症例Report
『ウサギの臼歯過長症』
:2016. 8. 18
:平塚
症例
臼歯過長症 <ウサギ 5歳 オス>
稟告
食欲不振
臨床所見
口腔内からの出血及び唾液の過剰分泌を認めました。
治療
臼歯の過長に伴い鋭利に尖った歯の切削を実施。
[術中写真]
右下臼歯が内側に鋭く尖っているのが分かります。
ウサギの臼歯過長症とは
ウサギの歯のうち、奥歯である臼歯が噛み合わせの問題で異常に伸びてしまった状態です。臼歯の場合、単純に歯が伸びるだけでなく鋭い尖りを伴うため頬や舌を傷つけてしまい、その結果口腔内に潰瘍を生じ、痛みから食欲不振に陥ります。このような不整咬合に伴う問題は、小型の種類に多く、またメスよりオスに多いと言われていますが、特に食生活との関連が指摘されており、固い乾草を十分摂取しないと発症しやすいと言われています。
その後
術後2か月が経過していますが元気に過ごしています。しかし再発しやすい病気なので、今後の再発に注意が必要です。