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症例Report

『大静脈症候群(VCS)』

:2016. 3. 20
:西川

症例

 

大静脈症候群(VCS) <雑種犬 5歳 メス避妊済み>

稟告

 

尿の色が赤い、元気消失

検査

 

聴診にて心雑音を聴取、尿はコーヒーのような色で血色素尿を呈していた。血液検査で、ミクロフィラリア陽性、肝機能の低下、血小板数の減少を認めた。超音波検査にて、右心房と右心室の間にある三尖弁にフィラリア虫体が多数絡まっているのを確認した。

DSCN1975
[術前写真]
血色素尿

 

診断

 

DICを伴う大静脈症候群と診断した。

大静脈症候群とは

 

通常、肺動脈内に寄生するフィラリア(犬糸状虫)が「右房」あるいは「右房と右室」に突如移動し、全身状態の急激な悪化を引き起こす。肺動脈に寄生している時は急性症状を示さないことが多いが、心臓内に移動すると重度の三尖弁逆流を生じさせ、循環不全が起こる。また、拍動で振り回された虫体により赤血球は破壊され溶血し、貧血や血色素尿を引き起こす。これらにより、発咳や呼吸困難、運動不耐性、低血圧など重度な症状となる。

 

手術

 

大静脈症候群の治療は早急な手術が必要となる。本症例も直ちに緊急手術を行った。頸静脈よりフィラリア虫体摘出専用のブラシを使い、心臓内にいる虫体をつり出してきた。DIC(播種性血管内凝固)があったため、抗凝固剤の投与も同時に行った。フィラリアは計39匹摘出した。

DSCN1970
[手術所見]

フィラリア摘出術

DSCN1974
[手術所見]

摘出されたフィラリア虫体

 

 

術後

 

翌日には、尿色も正常に戻り元気食欲も回復した。また、超音波検査では重度の三尖弁逆流も消失し、DICも改善された。そして、2日後には退院となった。ただ、肺動脈内にはまだフィラリア虫体が残っているので、今後も警戒が必要である。今後はフィラリア予防を徹底してもらい、成虫の寿命を待つことになる。

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[術後写真]
正常尿

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